8/30/2006

ポルチーニ



7月の中旬くらいから、お父さんはちょくちょく山へ行き始めてます。なぜなら、今はきのこ狩りの季節だからです。最近では、行く度に3,4キロはとってきて、それをおばあちゃんが綺麗に処理して、という作業の繰り返しです。

日本でもよく知られているこのきのこ、多分高級スーパーだったらあると思うけど、私は生で見たのはこれが初めてでした。高い高いといわれているけど、実際自分では買ったこともないから分かりませんが、あまりにも頻繁にお父さんが取りに行くもんだから、今ではその重みが欠けてきたような気がします。でも、もちろん、いつ食べても美味しいから、私は飽きることはありませんが。

そんなに取ってどうするの?というと、きのこに火を入れて、小分けにして冷凍にするのがこの家のやり方です。 とにかく、この家では、冷凍庫へ、が基本です。スペインでも思ったけど、多分田舎暮らしの人にとって大きい冷凍庫は必須のよう。肉でも、魚でも、そして野菜でも、新鮮なものがたくさん手に入ったときには冷凍庫に運ばれます。

乾燥して、保存する方法もありますが、何でもここの気候は乾燥するのに適して折らず、あまりうまくいかないんだとか。でも、来月の私の帰国のためにと、ただいま挑戦中。

新鮮なポルチーニのあるときは、きのこを薄く切って、これまた薄くスライスしたパルメジャーノをのっけて、塩と胡椒をかけて、きのこのカルパッチョに。贅沢だけど、私はこれがあまり好きではありません。後は、きれいなきのこの帽子があったら、衣をつけて揚げ物に。そして、オリーヴでいためた冷凍用のきのこは、クリームを加えてパスタに和えたり、またはリゾットにそのまま使ったりします。


最近では、毎日のように食べてる気がします。何でも、きのこを食べ過ぎると肝臓によくないんだとかで、今では家族はちょっと不満をたれています。でも、私はそんなこと聞いたこともないし、美味しいからいつでも私がみんなより、食べてるかも。

8/28/2006

最近の美術作品

いまだに、毎週の美術のクラスには通っていて、今では4つの作品を仕上げてしまいました。とにかく、先生はアバウトな人だし、毎回とりあえずは、粘土にさわり、何かを形作っています。


最近は、作品を立体に変えてやっています。一応、いろんなものに挑戦しておきたいので、色の塗り方にしても、それぞれ異なるやり方で仕上げています。でも、何の教材を使っているか、自分でも分からないから、日本に帰っても、同じように仕上げることは出来なさそう。

さて、はっきり言って、どの作品も私はとっても気に入ってます。なぜなら、すべて、結局は先生が仕上げているから。特に顔の部分は、いつも自分で仕上げたのを見せると、目、鼻、口とすべてとられ、一から教えられます。でも、もちろん、私のやったよりも仕上がりは何倍もステキで、いつもため息です。

みんな曰く、まずは経験だから、というけれど、やっぱりアートの世界って難しい。


ちなみに、右2体はまだ未完成状態です。これから、焼いてもらってから、色付けに。仕上げは、また、こちらにのせて紹介したいと思います。

8/22/2006

美容院 イタリア編


先日、お母さんのとっさの思いつきで、予約なしで美容院に飛び込みました。この、美容院は何でも新しく、まだ6ヶ月しかたってないのだとか、店主もまだ20代半ばと若く、お母さんも初めて行ったそうです。

まずは、とにかく予約なしで入ったので、すぐに切ってもらえるか相談。幸いにも、1人しかお客はおらず、即OK。都市の美容院はどうだか知らないけど、こういう地元の美容院では、まず髪を洗うか尋ねます。お母さんの返答はイエス、何でも2日間洗っていないからだそう。

ここで、日本人ならびっくりすると思うけど、今まで見ていると、ヨーロッパ人はそんなに髪を洗いませんん、というか洗う必要がないみたい。たとえば、私の場合、毎日洗わないとかゆみが出てきます、多分、頭の皮膚が脂性なのかも。それとは反対に、ヨーロッパ人はかなり乾燥しているみたいで、ある日、スペインにいるときに聞いた会話だと、ある女の子が”あっ、そういえばもう4日くらい髪洗ってないかも。”と。ありえない!!そう私は思ったけど、特に洗わなくても害がないのなら、それはそれでいいのかもと。

ということで、2日間洗ってないなんて、何も不思議なことはないんです。

美容師さんが言ったとおり、約15分弱でカット、ブロウともに終了。お母さんのヘアスタイルも今流行の、頭のてっぺんの部分が短いというショート。似合ってたし、本人も満足。料金はすべて込みで13ユーロ(約2000円)でした。


ちなみに私は今回はパス。もう少しで、日本帰国なので、私は日本の美容師さんにこのほったらかしの髪を何とかしてもらうことにします。

8/21/2006

アートな村


BIENNOの隣にある、住民500人ほどの小さな村、PRESTINEに先週歩いて行って来ました。BIENNOからは細い道をただただ登っていくと到着します。


ちょうど、この時期、この村でもお祭りが開催していたらしく、村には至る所に、多分コンセプトであるアートに作品が見られることが出来ました。しかも、アートといっても、超現代アート。こんな小さな村で、こういうものが受け入れられるなんて、なんて斬新な村、と驚きました。


ちなみに、やっぱり田舎の人は、昔からのものが好き。変に、新しいものに挑戦しようとする気がないのが普通です。それは、食べ物に一番現れていて、やっぱり、バターをたっぷり使った肉料理!これがこの地方の人々の好物料理なのです。

このことは、私が見る限り、スペインとは違ってて、スペインでは田舎でも、レストランに行くとそこのシェフがきちんと勉強している模様が料理にも現れてて、結構面白い組み合わせの料理を出しているのをよく見かけました。食べているスペイン人も、”あっ、美味しい!”と、気に入って食べてました。


それはそうと、この村を登っていくと今流行の”AGRITURITUMO”(アグリツーリズモ)、私の辞書によると、日本語で農業滞在型観光と説明されているのですが、いわゆる農家で作っているものを(チーズやハムなど)、直で楽しむことができるということです。あの有名なトスカーナ地方では、ホテルとしてやっているところも多く、日本人にも人気なんだとか。

ここでは、レストランのみで、レストランからは農家が所有している畑、牛、羊などの家畜など、まさに農家の人が食べているような、すべてが新鮮なものを、自分達tも体験できるということ。もちろん、チーズなどをそこで買うことも出来ます。今回は、お昼後だったので、次回は是非、賞味してみようということになりました。


いつも、コメントありがとうございます!!

8/19/2006

お祭り


さぁ、今日から1週間ほど、BIENNOではお祭り週間が始まりました。お祭りといっても、その名前は”LA MOSTRA MERCATO”と言って、自分達の文化や習慣を見せるというコンセプトの元にあります。

何でも、ここ一帯では、このBIENNOが一番初めにこのお祭りを始めたらしく、村は小さいのですが、このお祭りはここらでは一番規模が大きいのだとか。

村には、至る所に小さなお店が並び、手作りのソーセージやワイン、チーズから、これまた手作りのアート作品などさまざまなものがあります。そして、目玉は普段は見られないプライベートな中庭など、このお祭りのために公開され、外からでは想像できない、実は中はこんなにステキだったのね、という家々をたくさん見ることが出来ました。


ちなみに、ここBIENNOはイタリアのステキな村100選みたいなのに登録され、古い地区は細い道々が行き来し、小さいけれど、なかなかかわいい町並みをしているのです。今日の夜は、また格別で、この日のために、各所ライトアップされ、ちょっとミステリアスな雰囲気を出していました。

8/15/2006

プラム

先日、知り合いの人から、自宅の庭で取れたというプラムを山のようにいただきました。全部で焼く8キロ強、もちろん生で食べてもすっごく美味しいのですが、こんなにあっては一家族では食べきれないので、ジャムにすることになりました。


ちなみに、この家では、そにかく夏はジャム作り。毎週のように家中をフルーツに香りで一杯にしています。何でも、冬場のためだとか。


プラムというと日本ではほとんど乾燥した状態でしか見ることがなかったので、実は中身のフルーツが綺麗な黄色だとは知りませんた。生の味は、乾燥したものよりも、ずっと繊細で、まさかあの乾燥したものと同じだとは想像もつかないくらいです。

これは、ジャムにしても同じで、出来立てのジャムの味はものすごく濃厚になって、あの乾燥プラムまんまです。この、強い味は、きっと皮から来ている気がします。

お父さん曰く、これは冬の楽しみに。寒さの中、暖かい家の中で食べる甘いおやつが待ち遠しいとのことです。

8/13/2006

ペンキ塗り

弟のベッペは美術学生ですが、夏などの長期休暇などは、ペンキ塗りのバイトをしています。もうかれこれ、6,7年のキャリアがあるらしく、時々は個人的にペンキ塗りを頼まれることもあります。


さて、先日、突如台所の壁を塗り替えようということになり、前面黄色だったところを、何でもオレンジと薄い色の2色でデザインしたいとのこと。この家は、彼にとってはまさに練習場所。うまくできれば今度お客さんに提案することも出来るし、あんまり好ましくなければ、それはそれでまた塗りなおせばいいのだから。両親も何も言いません。

さて、出来上がりはというと大きい窓の周りと円時計の周りを緑色にし、その他の部分をオレンジに、ふちは黄色でと、美術学生ならではの思い切った発想。結構いい仕上がりになりました。


基本的に、私は白い壁が好きです。色をつけるなら1部分とか、小さい部分のみ、なぜなら壁の色によって家具を考えなければならないから。でも、この家の人にとっては、白壁なんて論外。とにかく、どんな家具を持っていようと、特に気にしていないような気がします。

8/11/2006

小銭払い


ここはお母さんとよく行くスーパーです。一応、BIENNOには何件かスーパーはありますが、ここはお母さんの友達がやっているということで。

町の中では結構大きいほうのスーパーですが、従業員は親子3人です。お父さんはいつもレジに、お母さんと娘さんは切り売り台のところにいます。

もちろん、おしゃべり好きのお母さん、特に回りにお客さんがたくさんいないときは、友達と立ち話。たまに、お客さんが来ても、その人を交えて話し続けます。日本では、レジで待たされるってことはありえないけど、ここでは、日常茶飯事です。お店の人中心に、お店が回っているから。

さて、レジでもこれは普通で、お母さんはよく、財布にたまった小銭で支払います。お店の人もいやな顔ひとつせず、気長に待っています。日本でも、おばあちゃんとかよくやるけど、店の人も、そして、後ろに来たお客さんもみんながその人にプレッシャーを与えますよね。ここでは、お客さんも結構気長に待っているので、本人も悠々と小銭を数えることが出来るのです。


ちなみに、ここのレジのお父さんは使い古しの切手をコレクションしています。皆さんからもらった手紙の切手は、すでに彼にプレゼントしました。日本からの切手なんて、ここではめったに見られませんから。

8/09/2006

男の台所

この家では男の人が台所に立っていることが、いたって日常茶飯事です。

お母さんも料理をしますが、曰く、”料理は好きだけど、毎日の料理を考え、作るのはあんまり気が乗らない”と。


私はこれを初めて聞いたとき、なんて贅沢!と思いました。私もそうだけど、毎日の食卓をどう埋めようかと毎日考えるのは、ちょっと退屈。時々、思い切って人を呼んだときに、レシピを考えて、用意するのは大好きです。きっと、中には同じように考えている人も多いはず。


さて、みんなが台所に立つのはいいけれど、この家で、私がいつもびっくりさせられるのは、料理をした人が誰であっても、料理に対しての批評を欠かさないこと。塩が足らない、しょっぱい、パスタ又は米がきちんと調理されていない...などなどです。角が立たないように、やさしく言うならいいけど、ここはイタリア、思ったことはきっちりと!

私もたまに作るけど、毎回きちんと仕上がるかドキドキしながら望んでいます。そして、いまだに怖くて、パスタには手をつけていません。

8/07/2006

肉 or 魚 ?



ここは北イタリア。もちろん、食の中心は”肉”です。村のスーパーでも、たまにしか新鮮な魚を見ることは出来ません。


そんな家族が、1ヶ月に1回くらいの割合で魚を買いに行くのが、隣町で行われる青空市場です。これは1ヶ月に2回、町の中心部にある広場に、各々お店が顔を出すのです、服屋、靴屋、チーズ屋、八百屋、そして魚屋など。BIENNOにもあるのですが、規模は小さく、お母さん曰く、そこい来ている魚屋はいまいちとのこと。

魚屋のワゴンの前にはたくさんの人。ショーケースは2つに別れていて、右側は生魚、左側は揚げものです。揚げたての魚を歩きながら食べている人をよく見ます。私はまだこの、売っている揚げ魚を試したことはないけれど、見た目はなかなか美味しそうです。私が思うに、魚の調理法で1番ポピュラーなのは、衣を着けてあげる方法だと思います。


お母さんは、このときとばかり、大量の魚を買いまくりました。合計で1万円近く。もちろん、全部を食べるわけではなく、何匹かは冷凍に、後日食べるようです。早速、お父さんは買ってきた魚介類でソースを作り、この日は魚介スパゲッティでした。魚派の私には、かなり幸せな日でした。

8/05/2006

オペラ(蝶々婦人)

生まれて初めてオペラをみにVERONA(ヴェローナ)に行ってきました。知っている人は知っていると思うけど、ヴェローナには有名な野外劇場があって、夏の間だけオペラを野外で見ることができます。

この野外劇場、ローマ時代に建てられたもので、この建物のことをイタリア語でARENA(アレーナ)といいます。なんでも、そのまま訳すと、砂という意味らしく、昔はこの円形劇場の舞台に赤い砂が敷かれていたことから、こう呼ばれるようになったそうです。

日本だと、オペラというとものすごく堅苦しく、チケットもめちゃめちゃ高くて、入場するためにはきちんとドレスアップして、と想像する人も多いかと思いますが、この野外の場合はいたってカジュアルなものなのです。もちろん、舞台に近い1番下のビVIP席には、きれいに着飾った人で埋め尽くされ、シャンパンのサービスなんかもありますが、舞台から遠い上の席には、硬い石のいすにきゅうきゅうに座って、日本の野球場で見られるような、ビール売りやアイスクリーム売りの声が飛び交う中、手持ちのサンドウィッチをかじりながら始まるのを待っている人達でいっぱいなのです。ちなみに、この席のチケットは、27ユーロ(約4000円)です。

私たちが、この野外でのオペラに用意していったものはというと、座布団(これはとても大事です、約3時間石の上で座っていなければいけないので)、双眼鏡(舞台からはとても遠いので、じっくり見たい人には必需品)、カッパ&レインコート(野外なので、雨が降っても、ひどくない限り続行されるそう)、そして軽い飲み物&食べ物(基本的に中に売店はなし、もちろん売り子から買うととっても高くつきます、1ドリンク5ユーロ!)。


さて、オペラが始まると、どんどんんと周りの電気が消され、あたりは真っ暗になります。そうすると、観客はなぜだか小さなローソクを持っていて、あたりは小さなローソクの光でいっぱいになります。なんでもこれは、このアリーナでは恒例らしく、いつもこんな風に照らされるそうです。

ちなみに、オペラは蝶々婦人という話で、私も知らなかった話なのですが、日本の芸者がアメリカ人兵と故意に落ちて、その後アメリカ兵が帰国しなければならなくて、芸者は帰りをずっと待っていたのですが、アメリカ兵はアメリカで結婚してしまって、日本に戻った時に、それを知った芸者は悲しくて自殺してしまうという話です。残念ながら、今の私のイタリア語では、歌っている内容を理解するのにはまだ早く、横で説明してもらいながら見てました。この話は日本が舞台なので、役者はみんな日本の格好をしていましたが、もちろんそれは、外人なので、日本人の私には少し滑稽に見えました。



忘れてましたが、ここベローナはあの”ロミオとジュリエット”の舞台になったまち、しっかりとあの有名なテラスを外からですが、見てきました。

8/03/2006

駐車のルール


イタリアの全地域がこの決まりがあるのかは知りませんが、ここらでは駐車の際にはある決まりがあります。

よく、駐車場や駐車できる場所には、時間制限が表示されています。1時間とか、30分とか。フリーの駐車場ではではどうやって、どのくらい駐車しているか見分けをするというと、各車に時計のようなものが張ってあり、着いた時間にセットして、買い物なり、用を済ませるために車を駐車しておきます。それをしないと、見回りがきたときに駐車違反として罰金になってしまうのです。


たとえば、よく行く隣町のスーパーの駐車場は1時間が制限時間です。なので、まず、着いたときに時間を合わせ、買い物をし、さらにその町に用があるようなら、また車に1回戻って、時間を変更します。そうすれば、また1時間そこに駐車できるわけです。結局は毎1時間ごとに戻ってきて、時間をあわせれば何時間でもいられるわけだけど、そうもできない人にとってはやっぱり1時間しか駐車できないわけだから、ある意味、いいルールかもと私は思っています。

都会も都会で車の量は多いけど、田舎の人は車がないとどこへも行けないという理由で、1人1台の割合で車を持っています。そうすると、近いところでさえ、車で行ってしまうから、以外にもいつも駐車場はいっぱいなのです。

8/02/2006

美術のクラス

毎週月曜日は、この間のせた芸術家の行っている美術の教室に通っています。まだ、2,3回ですが、久々に美術に触れられる機会があるので、毎週楽しみにしています。

さて、 クラスの内容ですが、とにかく好きなことを好きなようにできる、それぞれが別々のものをいつも作っています。私は粘土を扱うのが好きだから粘土を選んだけれど、油絵でも、鉄を扱う作品でも、とにかくやりたいものがあったら何でも言えば、やらせてくれます。


生徒はというと、これもさまざま。下は8,9歳の女の子から上は60歳くらいの人まで。毎週きちんと来ている人もいれば、時々しか顔を出さない人もいます。

私が今行っているものは、きれいな顔の型どりをした粘土を、めちゃめちゃに自分流に変えていくものです。最初は、手本を見せてくれたのですが、目、鼻、口と全部取り払って、彼独自のものつけていくのです。もちろん、出来上がりは素敵です。だって、その作品は私はほんの少ししか手を加えてないから、ほとんど彼の作品になるのです。出来上がりは、もちろん家に持って帰れるので、彼の作品をそのままもらってるみたいで、ラッキーだなぁと私は大満足です。


まだまだ、私には美術の想像力に欠けているので、”自分でデザインしていきなさい”と言われても、どうにも進まず、結局は彼の手に。でも、粘土の扱い方や顔を表現していくかなど、教えてくれるところはきちんと教えてくれるので、徐々に、自分流のもの作って生きたいと思います。