7/16/2005

パン

日本ではご飯、ヨーロッパではパンを主食とされていますが、日本でパンを食べるといってももちろん洋食のときにご飯のように食べる訳ですが、ここヨーロッ パ(といってもスペインとイタリアしか見てませんが)では別の用途もあるのです。ヨーロッパでは日本と違って前菜、メイン、デザートのように別々に食しま す。レストランでは1回ごとに、食べ終わったお皿を片付けて、新しいお皿を持ってきてくれます。毎回きれいなお皿で食べますよね。でも、それを家庭でやっ たらどうなるでしょう。洗い物が山ほどでて、とんでもありません。そこで、パンが大活躍するのです。日本人は外で恥をかかないように、マナーをすごく大事 にします。だから知っていると思いますが、パンでお皿に残ったソースなどをぬぐうのは良くないといわれています。もちろんレストラン(高級になればなるほ ど)ではよくないマナーです。家庭ではこのことがとっても大事なのです。なぜならお皿をきれいにしないと次の料理をのせたときに味が混ざってしまいます。 だから常に食卓にはパンがあって、小さくちぎっては皿をきれいにするのです。
以前大晦日にスペインの家庭でパーティーに参加させてもらいました。大きな大きな夕食です。普通の家庭でですが、4,5皿くらいの料理が出ました。料理も 豪勢でとても毎回ぬぐったソースのついたパンを食べられる状態ではありませんでした。これはもしかしたらいけないことかもしれないけど、私はそういうパン を皿の隅っこに置いていました。だって、隣に座っていた人もそうしていたからです。日本では米粒を残さずきれいに食べきる、というふうに何だかソースまで きれいにぬぐった皿で終えるのには私は快感を覚えます。
そういう存在のパンですから、パンの置き場は皿の上ではなく、テーブルクロスの上に直に置かれています。