9/12/2006

朝食 イタリア編

スペインでも紹介しましたが、今回はこの家の朝食風景を紹介したいと思います。

この家では、もうお分かりかと思いますが、ほとんどすべてのものが手作りという、スローフードの家庭。まずは、メインのジャム。ここ最近は、新しいビンを開けることが重なって、冷蔵庫には6個ものジャムが勢ぞろいしていました。ちなみに普段は、3個くらいです。左から、オレンジ、プルーン、木苺、アンズ、イチゴヘーゼルナッツです。ちなみに私のお気に入りは木苺とヘーゼルナッツです。

そして、ジャムをつけるのはラスク。毎日食卓に上がるパンは地元のパン屋から買いますが、毎日それを食べきるわけではありません。食パンと違って、焼きたてのパンは次の日に食べるには、あまり好まれません。なぜなら、硬くなるか、しっとりしちゃってあの、香ばしさがなくなるからです。そして、そのあまったパンをどうするかというと、薄く切って、カリカリに焼いて、ラスクの出来上がり。それは、アルミ缶の中で保存されているせいか、なぜか湿気を吸わず、いつまでもカリカリなのです。

さぁ、食べ方ですが、もちろんカフェオレの中にボチャンです。私も今ではこのやり方は染み付いちゃっているので、日本に帰って、間違ってカフェなんかでやらないか心配です。でも、慣れるとこのやり方、かなり病みつきになるのです。

普段は、こんな感じですが、たまにお父さんが焼いたケーキがあったら、それもつまんだり、クッキーなんかもアルミ缶の中に常備されています。とにかく、朝食は甘いもの!これが原則です。


ちなみに、日本のうちの父は朝食は必ず、ご飯に味噌汁、そのことをこっちの人に言うと、”そんなのありえない!”とかなり驚かれます。何でも、朝ごはんにはヘヴィーだからとか。でも、こっちの朝食のほうが、カロリー的にはヘヴィーような気がします。

9/10/2006

BAGOLINO



今日は午後から遠足に、BAGOLINOという村に行ってきました。
BIENNOからは山を越えないとたどり着けないところで、距離で言うと40キロしかないところなのですが、車で約2時間弱欠けて行きました。

というのも、途中の山道で私が車に酔ったためだからです。原因はやっぱり昼食後直に出発したためだとは思いますが、とにかく細くて嫌になるほどカーヴのある道なので、いくら綺麗なドライブコースとは言えどもどうしようもありませんでした。幸い、途中休憩後、車の中で熟睡して、最悪にまではいたらず、無事に到着することが出来ました。


この村のメインは丘の上の教会。階段をどんどん上っていくとあります。古い地区の至る所には水場があって、昔ながらの洗濯場のデザインがそのまま残されています。観光客がよく来るせいか、町の中がとても整備されているのが印象的でした。


町役場のお金の使い方によって、その町の印象はさまざま。たとえば、BIENNOは美しい町100選にも選ばれただけあって、毎年毎年、徐々にではありますが、町の至る所が整備されているようです。それに比べて、隣のBRENOという村では、BIENNOよりも大きく、住民も多いくせに、その道路の凸凹ようと言ったら、全くひどいものです。日本の道路ってつくづくきれいだなぁと実感します。


帰り際に、何気ないバーによってエスプレッソを一杯。そこはおじいちゃん達の溜まり場で、カード遊びに夢中でした。スペインでもそうですが、イタリアでもおじいちゃん達は常に、町のベンチにたまっておしゃべりか、バーにたまってカードゲームです。多分、田舎のバーだと特に何も頼まなくても、カード遊びだけをしに行くのもありみたいで、とにかくバーに儲けはあるのかと思うほど、長居しています。


このBAGOLINOという村にはBAGOS(バゴス)という有名なチーズを作っていることでも知られており、帰りに買って帰りました。お父さん達曰く、この一番美味しいBAGOSは、その村の人たちが各家で食べるように作ったもので、市場には出回らないんだそう。だから、普通に町で売っていても、本物とおんなじとは限らないんだとか。何で、有名かというと、何でもその牛はとってもいい草を食べて育ち、そのチーズを作る過程でも、サフランを使ったりと変わった手法なのだとか。値段も普通じゃなく、だいたい1キロ35ユーロ(約5000円)!!もするんです。チーズがあまり好きじゃない人には、少しきついかも知れないくらいの香りがあり、味は思ったほどきつくはありません。て、どうにもチーズの味はうまく説明できませんが、私は好きでした。

9/08/2006

肉好き


土曜の夜はたいてい友達達と夕食に出かけます。イタリアながら、夕食開始は9時ごろ、みんなの仕事の関係だからとか。

そして田舎だから、もちろん常に車移動。たいがい地元の人たちと行くから、一箇所に集まって、ごく少数の車で移動します。だって、みんながそれぞれ車で行ったって、駐車の場がなくなるだけだから。


もうお分かりかと思いますが、大多数は肉好きです。だから、たいていのレストランは肉専門のところを選びます。今回は釜でのグリル焼きでけっこう美味しいところだとか。

まずは、一皿目、みんなが選んだのはサラミの盛り合わせ。ウエイトレスが”ピクルスか何か?”と聞いてくれたのに、誰も反応なし。そうです、野菜なしの肉のみ!これを赤ワインとパンでもりもり食べるのです。ちなみに左から、サラミ(脂身多め)、サラミ(ヒレの部分なのかいやみのない、脂身少なめ)、そしてPANCETTA(まさに脂の塊)。私はこのPANCETTA(パンチェッタ)が好きではありませんので、周りの人にあげました。

二皿目もやっぱり肉。私は豚のひざ部分のグリル。個人的に骨の周りの肉が好きなので。ほとんどの男の人たちはやっぱりステーキ、といってもこっちでステーキ(BISTECCA)というと薄いお肉、彼らが頼んだのはフィオレンティーナ(FIORENTINA)というフィレンツェの有名な一品。どでかい肉の塊をレアで焼いたもの。これを、ポレンタと一緒に。

ちなみに写真左はダチョウの肉、バジルソースがけとポレンタの組み合わせ。

9/06/2006

マチェドニア


日本では、フルーツにはあんまり手を加えず、そのまま食べるのが主流だと思います。私自身、小さいころは火を入れたフルーツが嫌いで、たとえば、りんごがごっそり入ったケーキや、ジャムまでも嫌いでした。フルーツは、そのままで、その甘みを楽しむのが一番、そう思っていました。

さて、ここはヨーロッパ。私が今までみて感じることは、とにかく甘さが大事!だということです。洗練されたフランスのお菓子屋を除けば、地元にケーキ屋さんに並んでいるケーキはとにかく生クリームたっぷりに、砂糖もしっかりとといった感じ。
そんな人たちにとって、フルーツもやっぱり十分甘いものが好まれます。たとえば、イチゴでも、日本のように甘さが少ないにせよ、その甘酸っぱさではそのまま食べることはまず、見かけません。じゃあ、どうやって食べるのかといえば、もちろん、甘くないものには砂糖をかけるのです。きちんと言えば、果物に砂糖とレモン果汁少量、好みで白ワインを少々、そして数時間ほっとくと、フルーツからじわじわと水分が出てきて、いわゆるフルーツサラダ(イタリア語でマチェドニア)の出来上がりというわけです。主流なのは、イチゴ、ベリー類、桃などですが、とにかく何でもOK。

この、マチェドニア、実はおやつには大活躍で、そのまま食べても美味しいのですが、アイスやヨーグルトに混ぜてもいいし、クレープやケーキの飾り付けにも最適。普通の食べ方に飽きた方は、是非試してみてください。

9/02/2006

AGRITURISMO PRESTELLO


ついに行って来ました、うわさのアグリツーリズモ(農場滞在型観光)のディナー。以前紹介した、PRESTELLOという隣町のはじにある農家の行っているレストランです。

アグリツーリズモと名乗っているだけあって、ほとんどすべてのものが、その農家から直、来たもの、そして、その農家で手作りされたものが食べられます。たとえば、サラミ、ソーセージやチーズ類は自家製、野菜は畑から、それからまたジャムやケーキはすべて手作りと、とにかくスローフードを体験できるというわけなのです。そこの、パンフレット曰く、油、麦そしてワインは他の農家のものだとか、すべてを生産する土地に欠けるからだとか。


さて、夕食はというと、とりあえずお任せコースにしました。私達、みんな初体験だったので、ちょっと不安ながらも、出てくるものはきちんと綺麗に盛られ、調理法もさまざまで美味しいので、徐々に満足。ちなみに、山の農家直産ともなると、とにかく肉!そして、バターを使ったどっしりメニューです。もちろん、これこそ、ここ育ちの人にとっては、大好物のパレードとなるわけです。多分、日本人にとっては、かなり重いとは思いますが、北イタリアのスローフードとはこういうものだということを、理解していただきたい。

メニューを紹介すると
  • ピクルスの盛り合わせ
  • サラミの盛り合わせ(もちろん自家製)
  • リコッタチーズ、チーズのオーブン焼き、緑の野菜(春菊みたいなもの)
  • かぼちゃの花とセージのフライ
  • ベーコンとホワイトソース和えのニョケッタ(ニョッキのすごく小さいもの)
  • バターがけのラビオリ(ここのすっごく日常的な食べ方)
  • きのことチキン
  • ウサギと辛いオリーヴ
  • 牛の煮込み
  • デザートの盛り合わせ

とありあえず、こんな感じでした。ワインははじめに1?ハウスワイン、そしてもうひとつ赤ワインのボトル、それにコーヒー時にはグラッパ(甘いリコール)、いろいろ頼んだくせに、会計では1人30ユーロ(4500円)でした。こういう、小さいレストランだと、融通が利くし、最後にはこんな感じで適当な会計になるのをよく見かけます。

ここ北イタリアにも、トスカーナにも負けず、アグリツーリズモが結構あるそうです。交通には不便ですが興味のある人はここらを回ってみても面白いかも。

8/30/2006

ポルチーニ



7月の中旬くらいから、お父さんはちょくちょく山へ行き始めてます。なぜなら、今はきのこ狩りの季節だからです。最近では、行く度に3,4キロはとってきて、それをおばあちゃんが綺麗に処理して、という作業の繰り返しです。

日本でもよく知られているこのきのこ、多分高級スーパーだったらあると思うけど、私は生で見たのはこれが初めてでした。高い高いといわれているけど、実際自分では買ったこともないから分かりませんが、あまりにも頻繁にお父さんが取りに行くもんだから、今ではその重みが欠けてきたような気がします。でも、もちろん、いつ食べても美味しいから、私は飽きることはありませんが。

そんなに取ってどうするの?というと、きのこに火を入れて、小分けにして冷凍にするのがこの家のやり方です。 とにかく、この家では、冷凍庫へ、が基本です。スペインでも思ったけど、多分田舎暮らしの人にとって大きい冷凍庫は必須のよう。肉でも、魚でも、そして野菜でも、新鮮なものがたくさん手に入ったときには冷凍庫に運ばれます。

乾燥して、保存する方法もありますが、何でもここの気候は乾燥するのに適して折らず、あまりうまくいかないんだとか。でも、来月の私の帰国のためにと、ただいま挑戦中。

新鮮なポルチーニのあるときは、きのこを薄く切って、これまた薄くスライスしたパルメジャーノをのっけて、塩と胡椒をかけて、きのこのカルパッチョに。贅沢だけど、私はこれがあまり好きではありません。後は、きれいなきのこの帽子があったら、衣をつけて揚げ物に。そして、オリーヴでいためた冷凍用のきのこは、クリームを加えてパスタに和えたり、またはリゾットにそのまま使ったりします。


最近では、毎日のように食べてる気がします。何でも、きのこを食べ過ぎると肝臓によくないんだとかで、今では家族はちょっと不満をたれています。でも、私はそんなこと聞いたこともないし、美味しいからいつでも私がみんなより、食べてるかも。

8/28/2006

最近の美術作品

いまだに、毎週の美術のクラスには通っていて、今では4つの作品を仕上げてしまいました。とにかく、先生はアバウトな人だし、毎回とりあえずは、粘土にさわり、何かを形作っています。


最近は、作品を立体に変えてやっています。一応、いろんなものに挑戦しておきたいので、色の塗り方にしても、それぞれ異なるやり方で仕上げています。でも、何の教材を使っているか、自分でも分からないから、日本に帰っても、同じように仕上げることは出来なさそう。

さて、はっきり言って、どの作品も私はとっても気に入ってます。なぜなら、すべて、結局は先生が仕上げているから。特に顔の部分は、いつも自分で仕上げたのを見せると、目、鼻、口とすべてとられ、一から教えられます。でも、もちろん、私のやったよりも仕上がりは何倍もステキで、いつもため息です。

みんな曰く、まずは経験だから、というけれど、やっぱりアートの世界って難しい。


ちなみに、右2体はまだ未完成状態です。これから、焼いてもらってから、色付けに。仕上げは、また、こちらにのせて紹介したいと思います。